皮膚の構造
頭皮は皮膚組織の一部です。
他の部分の皮膚と同じ基本構造・生理機能を持っています。
皮膚は大きく分けて3つの層(上から表皮、真皮、皮下組織)からできています。
毛髪は真皮層の毛包から生えています。
毛包が密集していることと、皮脂腺が多いことが頭皮の特徴です。
皮脂腺から分泌された皮脂は毛髪全体を潤し保護してくれます。
■表皮
肌や頭皮の一番外側の組織で角化現象(ターンオーバー)を起こす機能があり、外部からの刺激から守るバリアです。
表面から角質層、淡明層、顆粒層、有棘層、基底層に分かれ、基底層で細胞分裂が行われ、順に上に押し上げられ最後にはアカとなって剥がれ落ちます。
■真皮
大きく分けると三層に分かれている皮膚の真ん中の組織です。
皮膚の弾力を維持する働きを持っています。
約70%のコラーゲンと、エラスチン、ヒアルロン酸や、これらを作る繊維が細胞から構成されていて、毛髪の成長の源です。
■皮下組織
皮膚の最も内側の組織で、主に脂肪細胞でできています。
深部から真皮に至る血管や神経の通り道になっています。
皮膚にハリを与え、クッションや体温調整の役目を果たしています。
■毛球
毛根部の下部で球状に膨らんでいます。
■毛乳頭
毛球の底の凹んだ部分で、豊富な血管があり栄養や酸素が送られてきます。
■毛包
毛穴より皮膚の中にある毛髪を包む組織のこと。
■毛細血管
動脈と静脈を結ぶ網目状の最も細かい血管です。
血管壁の細胞の隙間から細胞との間で、栄養、酸素、二酸化炭素、老廃物などの交換が行われています。
■皮脂腺
皮膚の一番外側で、皮膚や毛髪を守っている皮脂膜の元になっている油(皮脂)を分泌しているのが皮脂腺です。
皮脂腺のあるところには必ず毛穴があります。
■メラノサイト
髪の色は、メラニン色素により発色されています。
メラニン色素はメラノサイト(色素形成細胞)で作られます。
メラノサイトは毛母細胞と隣り合っている場所にあり、毛球部にあり、髪が作られる時に色素を受け渡されて髪の内部に入ります。
■毛母細胞
毛乳頭で、毛細血管から運ばれてくる栄養分を受け継いで分裂している細胞が毛母細胞です。