くせ毛の基礎知識
■くせ毛の原因
①毛根の奇形
直毛の場合の毛根は、真っ直ぐ皮膚表面に向かって髪の毛として表に出ています。
それに対して毛根から毛穴に向かってカーブして毛母細胞から作られた髪の毛が表面にでて来た時に髪が曲がってしまいます。
②遺伝
くせ毛を優性遺伝で受け継ぐ確率は非常に高いです。
【父親(くせ毛) + 母親(直毛) = 70%以上】
【父親(くせ毛) + 母親(くせ毛) = 90%以上】
実際にはくせ毛としての認識がない方もいるので、意識の割合は違ってきます。
③シスチン結合(S-S結合)のゆがみ
直毛の状態では隣り合わせに並んでいるシステイン同士が、くせ毛の場合は隣り合わせではないシステイン同士が結びついてしまって歪んでいる状態です。
※シスチン結合(S-S結合)・システインについては「パーマンのかかるしくみ」でも説明させていただいております。
④タンパク質繊維分布が不均一
髪の構造は一番外側から、毛小皮(キューティクル)・毛皮質(コルテックス)・毛髄質(メデュラ)となっています。
そのうちの殆ど(85%〜90%)がコルテックスと呼ばれているケラチンタンパク質でできています。
そのコルテックスを形成しているケラチンタンパク質は、硬いタンパク繊維「T-コルテックス」と柔らかいタンパク繊維「O-コルテックス」の2種類があり、性質も「P-コルテックス」は水分を含みにくく、「O-コルテックス」は水分を含みやすいという、正反対です。この2種類のタンパク繊維の分布により髪質が変わってきます。
湿気が多いと、くせが強くでてしまうのはコルテックス分布が不均一になっているためです。
⑤ダイエット
髪の血液で運ばれる栄養で育ちます。
過剰なダイエットにより栄養が運ばれなくなり血行不良を招くことがあります。
ダイエット中に髪は細くなり、リバウンドすると髪は元の太さに戻り、繰り返すことで、くせ毛連球毛となってしまいます。
⑥添加物や汚れ・老廃物
添加物の多く含まれているヘアケア製品(シャンプー・トリートメント)、汚れ、皮脂などの老廃物は毛穴を詰まらせてしまいます。
成長している毛根部に近い毛穴が詰まっているということは、毛根の奇形に近い状態ですので、くせ毛になってしまうことがあります。
また、アルカリ性が強かったりシリコン剤を多く含んでいたりするシャンプーやトリートメントを使用していると頭皮もアルカリ性となり、老廃物を排泄しにくくなり、髪を圧迫してくせ毛になる場合があります。
無添加のヘアケア製品を使用して頭皮を弱酸性に保ち清潔にしておくことを心掛けましょう。
当店ではVINヘアケアシリーズをお勧めします。
くせ毛は上記6つの原因で起こると考えられます。
①〜④までは先天的な原因なので変えることはできませんが、間違ったヘアケアによっては、くせ毛が強くなる場合もあります。
やりたいスタイルによっては、ストレートパーマなどが有効な手段と言えます。
⑤⑥は後天的な原因なので日常の心掛け次第です。